【下剤の落とし穴】腹痛・依存・ノイローゼ…。薬に頼りすぎる前に知ってほしい3つのデメリット

「便秘が苦しいから、強力な薬でスッキリさせたい！」 その気持ち、とてもよくわかります。

しかし、前回お話ししたセンナやピンクの小粒などの「刺激性下剤」は、効果が強力な分、体と心に大きな負担をかける諸刃の剣です。

知らずに使っていると、便秘が治るどころか、さらに深い悩みへと繋がってしまうことも…。 今回は、必ず知っておいてほしい**「刺激性下剤の3つのデメリット」**についてお話しします。

1. 激しい「腹痛」のリスク

刺激性下剤は、腸を直接刺激して、無理やりギュルギュルと動かす（大蠕動を起こす）薬です。

そのため、効果が現れるときに、 「お腹がキリキリ痛い！」 「冷や汗が出るほどの激痛が走る」 といった副作用が出やすいのが特徴です。

痛みが怖いなら「少量」から

特に初めて使用する場合や、お腹が敏感な方がいきなり規定量を飲むと、刺激が強すぎることがあります。 「早く出したい」と焦らず、まずは**少量から試せるタイプ（錠数を調整できるものなど）**を選び、様子を見ながら使うことを強くおすすめします。

2. 「耐性」ができて効かなくなる

これが最も恐ろしい点です。 人間の体には、刺激に慣れてしまう性質（耐性）があります。

毎日毎日、ムチで腸を叩き続けていると、腸はだんだんその刺激に慣れて鈍感になり、 「昨日は2錠で出たのに、今日は出ない」 「3錠、4錠…と増やさないと動かない」 という状態になってしまいます。

慢性便秘の方は、薬で出すことだけを考えるのではなく、「便秘の原因になっている生活習慣（食事・水分・睡眠）」を改善することが、遠回りのようで一番の近道です。

3. 心を蝕む「下剤ノイローゼ」と「中毒」

身体的なダメージ以上に深刻なのが、精神的な依存です。

「今日出なかったらどうしよう…」 「出さないと太る気がする、体に毒が溜まる気がする」

こうした不安から、便が出ないとパニックになり、ついつい手当たり次第に多量の下剤を飲んでしまう状態を、 「下剤ノイローゼ」 「便秘ノイローゼ」 と呼びます。

「出さないと不安」の連鎖

この不安感から、必要以上の薬を服用し続ける**「下剤中毒」や、あえて下痢を起こして安心しようとする「下痢不安」**に陥っている方が、実は非常に多いのです。

薬はあくまで「補助」です。 「毎日出なくても死なないから大丈夫」と、心に余裕を持つことも治療の一つです。

薬は「手当たり次第」飲まないで！

便が出ないからといって、ドラッグストアで片っ端から強い薬を買って飲むのは絶対にやめましょう。 それは、疲れ切った腸をさらに追い詰め、心まで依存させてしまう危険な行為です。

薬に支配される生活から抜け出し、自分の力でコントロールできる体を取り戻しませんか？

当院では、下剤依存からの脱却を目指す方のサポートも行っています。

▼薬の量が増えて不安な方、ご相談ください

• 下剤依存： 薬がないと不安で仕方がない
• お腹の不調： 薬による腹痛、下痢と便秘の繰り返し
• メンタルケア： 「出さなきゃ」というプレッシャーから解放されたい
• 体質改善： 薬に頼らず、自然なリズムを取り戻したい

一人で抱え込まず、まずは専門家にご相談ください。 あなたの心と腸のペースに合わせて、ゆっくり改善していきましょう♪

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